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#128 聴きました



こんにちは。
当サイトの作成担当をしております新井です。
今までは裏方ということで何か書いたりということはなかったのですが、今回、高崎氏より「#128についてなにか書くように」との御用命をいただきましたので、新たにextraというカテゴリを追加しまして、そこに書いてみることにしました。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

ということで、まもなく2006年8月23日にリリースされる高崎晃のソロアルバム『OSAKA WORKS #128』。
一足早くサンプル版を拝借いたしまして聴いてみました。

既にアチコチで御紹介しておりますとおり、今回のアルバムは大阪市阿倍野区にあるスタジオ「bloomz」にてセルフレコーディングされています。
レコーディングで使用された機材の一部が、本人撮影の画像とともに当サイトでも紹介されていますが、あの画像の機材を見たときに「いったいどんな音になっているのだろう?」と、色々と想像された方も多いのではないでしょうか?

その『#128』ですが、その名前の由来はアルバム全体のテンポが「128 bpm」で演奏されていることから命名されたようです。
アルバム全体を通して、トータル53分11秒にわたり全て同一のテンポにて演奏され続ける音は、実は全体が連続した1つの音になっています。それを便宜上11のブロックに分けてトラックタイトルがつけられています。
すべてインストゥルメンタルで構成されています。

一定のテンポで延々と続く音ということで、単調なイメージを想像してしまいがちですが、実際にアルバムに収録されている音は、正に変幻自在!チープな言い方ですけど万華鏡のようです。

高崎氏の場合、ソロアルバムとしては近年では『Made in HAWAII』以降『SPLASH MOUNTAIN』『MACA』『NENRIKI』までの流れとして、ギターはもちろんドラム、ベース、ヴォーカルパートまで、すべてのパートを自ら演奏することに拘った「人間・高崎晃」を追求するスタイルがありますが、一方でアニメ『ジーンシャフト』のサウンドトラックに提供したような違った一面の音の世界も存在するわけです。
今回の『OSAKA WORKS #128』は、高崎氏の内に秘める音像の多面性を見事に描き出したものであると思います。
LOUDNESSのようなバンドのスタイルでは決して出てくることのない、また生楽器の音質を徹底的に追求し全てのパートを自ら演奏することに拘った近年のソロアルバムの方向性の中では決して放出されることのない、しかし高崎氏の中には確実に存在する音を見事に見せてくれています。

アルバム全体を通して刻まれる#128のビートが無地のキャンバスとするならば、その上には見事に様々なカラーの音のオブジェが貼り付けられていて、目まぐるしく変化する展開に、ずっと同じテンポで続いているということを忘れさせてくれる楽しい音が満載です。
まるで映画のシーンが移り変わっていくかのごとく、次々に変化する音は、それぞれのトラックごとに異なるシーンをイメージさせてくれます。

実は事前の情報で「ずっと同じテンポ」だということを知り、正直飽きるのでは?と想像していたのですが、リズムパターンも実に様々ですし、ハーフテンポになるところがあったりで、想像していたものとは異なり全然飽きることのない内容になっていました。
反対に飽きるどころか、ずっと聴き入ってしまっていると、曲の切れ目がないまま53分11秒が経過するため、逃れられない呪縛につかまっている感覚すらあります。(聴き始めたら途中でやめられない…)

ギターについては、ズバリ全編にわたって弾くまくり!です。
ディストーションギターに限らず、クリアで揺れるギターの音など、そのギターの音も様々です。
とにかく次々に変わるリズムパターンに呼応するようにリフが展開していきますし、その上に飛び交うギターフレーズは時にフリーフォーマットで、キーとかスケールとかを超越した音の世界、さらには12音階の枠から飛び出したものもたくさんで、でもその音は今の「高崎晃」の世界をイメージさせるものです。
まさに高崎ワールド全開!です。
思わずニヤリとしてしまうリフ、フレーズも山盛りです。

一般に、ギターアルバムというと綿密に作曲構成されたものであったり、ハイテクニックの連続するようなものがギターアルバムとして評価されているのかもしれませんが、この『OSAKA WORKS #128』も、まぎれもなくギターアルバムであると思います。
バックのビートの変化があるにしても基本的には同じテンポで続く音の中に、これだけの多彩なギターの音を振り撒いて、そのギターの音が主役となって時間軸が展開されていく世界。
こんなスタイルのギターアルバムを造りだしてくれる高崎氏は、ほんとにギターについて無尽蔵のアイディアを隠し持っているのでは?と思います。

LOUDNESSとかソロアルバムで見せてくれる世界も「高崎晃」ですが、この『OSAKA WORKS #128』のような音も「高崎晃」の中に存在するということを、是非このアルバムを聴いて感じ取ってみて下さい!

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